ナガモト の blog

Full Cycle Developerを目指すエンジニアが有用そうな技術記事や、ポエムのようなよしなしごとを投稿するブログです。

第21回 Scrum Masters Night! に参加しました

smn.connpass.com このイベントの参加レポートです

ちなみに前回のレポートはこちら ngmt83.hatenablog.com

概要

このイベントはオープン・スペース・テクノロジー - Wikipediaという形式で参加者が複数のグループにわかれ(移動は自由)、参加者が持ち寄ったScrumに関連するテーマで討論を行うイベントです

Output

ほぼすべてのグループで模造紙にOutputされており、写真をとったのでupしておきます

第21回 Scrum Masters Night! outputs

討論本編での学び

私が主に参加したグループのテーマは

「上層部の圧力による偽りのベロシティ問題」

でした、非常にエモい

outputはこちら f:id:ngmt83:20181026085848j:plain

少し詳細に説明すると、

特定部署・チームからアジャイルスクラムを実践し、組織内にノウハウを貯めたいと考える組織の中の実践チームでの現状に対して、これからどう改善できるのか

を当事者にヒアリングしながら討論しました

※記憶・メモを頼りに自身の理解を記載しています

テーマ背景

組織について

  • これまでは外注メインの大企業
  • 内製できるイケてる組織を目指す方針
  • アジャイルスクラムをやるという目的が先にある

特定部署・チームについて

  • チームメンバの技術レベルは総じて高くない
  • アジャイルスクラムの実戦経験を持つメンバがいない
  • POが役職持ち

発生事項

  • プロジェクト全体の見積もりがあり、締め切りが決まっているが、間に合いそうにない
  • 締め切りベースでベロシティが上がっていく予定になっている
  • 最近アジャイルコーチや技術力の高いメンバーをつけてもらえた

討論のpickup

見積もりと締め切りがウォーターフォールではないか?

  • 見積もり時は外注時のやり方で見積もっていた
  • アジャイルであれば数ヶ月先のものも含めて見積もりはできないはずで、要件も締め切りも動かないならアジャイルではない
  • ウォーターフォール向きのプロジェクトだったのではないか
  • 改善するには、締め切りを伸ばすか開発ボリュームを減らす

見積もりと締め切りから逆算してスプリントのベロシティが決まっている。達成できないのはNGな雰囲気

  • ベロシティは実績ベースのものだから、そもそもずれている
  • POやステークホルダからのプレッシャーが開発チームに降りかかっている
  • 改善するために裁量をもったSMが必要そう

同部署内、他チームはプロジェクトを成功?させている

  • 何をもって成功なのか?
  • 締め切りまでにリリースできていた
  • アジャイルスクラムのノウハウの共有はあるか?
  • ない・・・
  • 部署内でノウハウを共有する仕組みを作ったほうがいい

アジャイルコーチはまずい現状を理解し、言語化してくれた

  • アジャイルコーチすごい、改善し始めている実感がある
  • 三者としてアサインされているため、役職を持っているPOやステークホルダと対等に近い
  • 改善を加速させるためにアジャイルコーチの発言力をどんどん利用したほうがいい
  • メンバーからの意見もアジャイルコーチを通してエスカレーションすることでスムーズにいくのでは

総括

  • 組織はアジャイルスクラム銀の弾丸だと誤認していそう
  • アジャイルスクラムは正しく理解して、向き不向きを見極めて取り組んだほうがいい
  • その組織においてはM&Aしたベンチャーに出向させて回っているチームから学ぶ方が効果的ではないか
  • 状況を打開するには人手不足など粘り強く発信する、第三者を利用する、etcの工夫が必要
  • まずいらしい状況を鑑みて優秀な要員を追加してくれる組織の体力はすごい

懇親会での学び

懇親会でもみなさん熱心に、様々なテーマで討論していました 面白い話を聞けたので書き残しておきます

ペルソナをどこまで細かくするか?

  • 妄想捗るくらい細かくていい
  • 妄想しすぎると議論が脱線してしまうことが多いけどどう対処すべきか
  • 時間を決めて、ある程度の脱線は許容していい
  • 脱線しにくいように多様性のあるメンバを入れておくのもありでは(デリケートな人や、冗談が通じない人がいれば脱線を抑えられそう

ペルソナに全く該当しない開発メンバがAかBかなどの判断を行うために

  • 開発メンバはそのペルソナに含まれないため、正しく判断できないのではないか
  • 当人でないからこそ、ペルソナが理解していない需要・要望を言語化・形できるという側面もある(例: 小説家は経験したことのない分野や自分ではない登場人物になりきれる)
  • ペルソナに該当する人の意見は当然重要ではある
  • チームメンバそれぞれが抱くペルソナへの認識がある程度共有されていれば良さそう
  • 逆に正しく共有されていなければ、正しく判断できないだろう

アジャルやスクラムの考え方の教育ってどうしてる?

  • Lineはアジャイルコーチを抱えている
  • 新卒の方が先入観がないため、教えやすい
  • 異なるバックボーンを持った中途採用人材への教育のほうが多い

他の参加者の声

最後に

2度目の参加なのですが、2度とも非常に学びが多かったです

アジャイルスクラムに興味がある人だけでなく、プロジェクトマネジメントや開発サイクルに疑問・悩みを抱えている人には本当におすすめです

twitterではトレンドに入らない、隠れた名イベントですよ!皆さん行きましょう!

参加枠はすぐ埋まりますが、当日にはキャンセルで空いてることもあるのでドタくるもぜひ!